非特異性膣炎

非特異性膣炎の症状
黄色や茶褐色、緑色の悪臭のあるおりものが増えます。
かゆみはあまり感じませんが、膣は腫れて赤くなり、セックスの時に痛みや出血を生じたり、排尿痛をともなう場合があります。
感染が広がると、外陰部が赤く腫れてくることもあります。
非特異性膣炎とは?
健康な女性の膣内は、エストロゲン(卵胞ホルモン)の作用によって酸性に保持され、外部からの細菌の侵入・増殖を阻止しています。
これを膣の自浄作用といいます。
この膣の自浄作用を突破して病原菌が侵入し、膣の粘膜に感染すると炎症が起こります。
このうち、おりものを検査しても病原菌が検出されず、原因のはっきりしないものを非特異性膣炎と呼び、多くは膣の自浄作用の低下によって、膣内でブドウ球菌、連鎖球菌などの常在菌が増殖し、炎症が引き起こされたと考えられます。
非特異性膣炎の原因
膣の自浄作用が低下し、膣炎を起こしやすいのは、
①たとえば風邪をひいているときや偏食が続いて栄養状態が悪いなどの全身の体力・抵抗力が落ちた状態にあるときです。
②膣の自浄作用は女性ホルモンが調整するため、ホルモンの変調をきたす妊娠中や産後、更年期も膣炎を発症しやすい時期といえます。
③タンポンやコンドーム、ペッサリーなどの避妊具の抜き忘れも膣壁を傷つけ、細菌の繁殖を促す一因です。
④不衛生なセックスや下痢などによって外部から細菌が侵入し、膣炎が引き起こされる場合もあります。
非特異性膣炎の治療
膣内に異物があれば取り除き、膣内をよく洗浄した上で、抗生物質を含む膣剤や内服薬を用います。
通常は1週間から10日の投薬で治ります。