女性の身体の基礎知識

女性の身体は、大きくわけると、「少女期」「思春期」「成熟期」「更年期」「老年期」 の5つにわけられます。
それぞれの年代によって、気にしなければいけない病気も変わってきます。
自分の年齢と照らしあわせて、身体の変化をチェックしておきましょう。
少女期 0~8歳
卵巣はその働きを休めているので、生殖機能はまだなく、体つきは男の子とあまり変わりません。
思春期 9~19歳
乳房がふくらみ、陰毛が生え始めます。
10~15歳ぐらいで初潮を迎えますが、初潮を迎えたとはいえ、すぐに安定した周期的な月経になるわけではありません。
2回目の月経が2~3ヶ月先だったり、半年後になどということはよくあることです。
18歳~20歳ぐらいで、ようやく安定した月経が来ますが、個人差によってかなり差があります。
18歳を過ぎても、初潮がない場合は、生殖器の異常や発育不全、性染色体の異常などが考えられるので、婦人科医の診察を受けましょう。
成熟期(前期) 20歳~30歳
体力的、精神的に妊娠、出産にもっともふさわしい時期です。
卵巣の機能は、20代後半でピークに達し、30代に入ると徐々に衰えてきます。
しかし、現代のように働く女性が増え、生活の多様化などで出産年齢も高齢になっています。
成熟期(後期) 31歳~45歳
30代後半以降は成人病の発生率が高くなってきます。
子宮がん、乳がんなどの検診を受けた方が良いでしょう。
更年期(前期) 46歳~55歳
卵巣の機能は低下し始め、やがて閉経を迎えるまでです。
卵胞ホルモンの分泌も不十分になり、その為、他のホルモンとのバランスが崩れ、自律神経失調症が起こりやすくなってきます。
この時期に注意したいのは、何でもかんでも更年期障害と結びつけないことです。
がんをはじめとする生活習慣病の発生もこの時期がピークになっていますので、気になる症状があれば、必ず専門医に診てもらいましょう。
更年期(後期) 56歳~64歳
外見的にも老化が目立ってきます。
皮下脂肪の分泌が減少するため、肌にはりがなくなり、白髪が目立ってきます。
また、ホルモン分泌のアンバランスは、骨粗しょう症や動脈硬化症を 起こす原因にもなります。
老年期 65歳以降
卵巣、膣、陰核などが縮小します。
膣壁は薄く、弾力性を失い、膣自体も狭くなり接触出血を起こしやすくなります。
また膣の自浄作用も衰え、炎症を起こしやすくなります。骨が折れやすくなり、内蔵機能なども低下します。
大切はことは、自分の身体の変化に気づいてあげることです。
気になる症状が長く続くようなら、婦人科や専門医を受診しましょう。