外陰パジェット病

外陰パジェット病の症状
初発症状は外陰部のかゆみが大部分です。
外陰部や肛門周囲の皮膚に、湿疹やたむしに似た病変を生じます。
正常な皮膚との境界が非常に明確で、軽度に盛り上がり、紅色を帯びた湿疹様にみえます。
外陰パジェット病とは?
パジェット病は、乳房に発生する場合と乳房以外に発生する場合がありますが、女性の場合、乳房外パジェット病のほとんどは外陰に発生します。
扁平上皮(へんぺいじょうひ)に限局する腺細胞からなるがんの一種で、大部分は閉経後に発症します。
浸潤がんが存在しない場合は、再発率は高いものの生命予後は良好です。
浸潤がんが共存する場合は、しばしばリンパ節転移や遠隔転移がみられ、予後は不良とされています。
外陰パジェット病の原因
明らかな原因はわかっていませんが、汗のもとになるアポクリン腺という器官に由来する細胞が悪性化したものであるとも言われています。
自分で疑わしいと思っても、組織検査をしないとはっきりとした診断はつきません。
長い間続く頑固な外陰部のかゆみや違和感がある場合や、これらの症状がなくても外陰部にやや盛り上がった赤みを帯びた病変に気づいた場合は、婦人科または皮膚科で診てもらいましょう。