乳腺炎

乳腺炎の症状

乳腺が赤く腫れて、痛みがでます。

乳腺炎とは?

乳腺組織に炎症を起こしたもので、原因としては細菌感染があります。

授乳を始めて2,3週間後に発生する急性乳腺炎と、慢性化しやすい乳輪下膿瘍が代表的です。

細菌感染ではないものはうっ帯性乳腺症といい乳汁が滞留して乳管を閉塞し炎症を起こすものです。

■急性乳腺炎

特に初産婦さんが授乳をはじめて2-3週間後に発症することが多くみられます(産褥性)。

乳房でおっぱいを作っても、赤ちゃんがいっぱい吸ってくれないと、おっぱいの流れが悪くなり、おっぱいが停滞して、そこに乳頭や乳頭周囲の皮膚が授乳に伴って傷ついて、その傷から細菌が感染して乳腺の炎症をきたしたものです。

乳管内に古いお乳がたまり感染して膿瘍を形成(いわゆるおでき)した状態です。

■乳輪下膿瘍

乳頭のまわりの色素沈着している皮膚を乳輪といいますが、この下におできを作ることが多く、乳輪下膿瘍と呼ばれます。

陥没乳頭に合併することが多く、乳管上皮の変性で乳管拡張をきたし、陥没した部分にあかがたまり細菌がついて感染を併発したものです。切開排膿で症状は軽減します。

しかし、慢性化すると、乳輪の周りの蜂巣炎、乳頭分泌(乾酪性、血性分泌)、乳頭瘻孔(トンネルをつくります)をきたし、切開と排膿を繰り返す、慢性、再発のコースをたどるようになります。

陥没乳頭は生まれつき乳頭が引っ込んでいる場合(先天的)と乳管拡張症(閉経前後に拡張した乳管の内腔に分泌物が貯留し、乳管壁の破綻をきたし慢性炎症細胞浸潤をおこす状態です。)などで慢性的な炎症をくりかえしている場合があります。

乳がんの一症状としてきたす場合もあります。

乳腺炎の治療

細菌感染が伴わない段階のものはうっ滞性乳腺炎と呼ばれます。

凝固した乳汁が乳管を閉塞することが原因で化学性炎症をきたしたもので、細菌が証明されないものです。乳房の腫脹、疼痛を認めます。

治療としては患部を冷やしたり、乳房マッサージ、搾乳を行いおっぱいのうっ滞をとり、予防的に抗生物質の投与を行います。

しかし、うっ滞した乳汁にブドウ球菌、レンサ球菌などの細菌感染をきたすと化膿性乳腺炎の状態になります。

乳房の腫脹、疼痛が出現し、圧痛を伴うしこりをつくり、発熱、発赤、脇の下のリンパ節炎を併発し、膿瘍(おでき)を形成をします。

このような状態になると抗生物質投与が必要になります。

おできが大きくなるとおできを切開し、膿を排出するドレナージが必要になり、場合によっては膿のたまったところに細い管をいれて排膿することがあります。

このような治療でも改善しない場合は炎症性乳がんなど他疾患の除外診断をおこなう必要があります。

乳輪下膿瘍の場合、切開排膿で症状は軽減しますが、慢性化することが多く、慢性化した場合は根本的な病巣の切除が必要です。

また陥没乳頭の形成手術が必要な場合もあります。

乳腺炎の予防

授乳中の場合は授乳をまめに行い、乳房のはりを感じた時か、遅くても前回の授乳から3時間以内にのませるようにします。

授乳は乳腺炎をきたしはじめている乳房から行うようにします(赤ちゃんに最初にのんでもらい十分におっぱいを吸い出してもらいます)。

十分に授乳できないときは乳房マッサージをして、たまった母乳をしぼりだします(搾乳)。

あたためると炎症が悪化しますので、痛みが強いときはさまざまな民間療法による湿布が有効です。

むかしから言い伝えられているお婆ちゃんの知恵です。豆腐、里芋、ジャガイモ、キャベツなどの湿布が行われるようです。

乳輪下膿瘍の予防には、原因となっている陥没乳頭がある場合、一日一回は乳頭を引っぱり出して、乳頭の周りをマッサージします。

特に入浴中に行うと清潔に保つことができます。引っ張りだしても突出してこない乳頭は形成手術が必要な場合もあります。

 

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